本部長挨拶


北海道大学 副学長
人材育成本部長
笠原 正典

 人材育成本部は、博士課程の学生や博士研究員などの若手研究者のキャリア形成の促進と、女性研究者の研究活動支援を目的として、平成21年4月に設立されました。その後、外国人留学生博士への支援や優秀な若手教員の育成をめざす機能を付加し、さらに課題意識を共有する他大学との連携も開始し、現在に至っています。当本部には上級人材育成ステーション、女性研究者支援室、連携型博士研究人材育成推進室が置かれています。

 上級人材育成ステーションでは、平成26年度からS-cubic、I-HoP、テニュアトラック普及・定着事業推進室の3部門に分かれて、若手研究者を対象とする人材育成システムの構築とキャリア形成支援事業を行ってきました。S-cubicでは博士人材キャリア形成プログラムの基盤構築と実施を、I-HoPでは外国人留学生のためのキャリア形成支援事業を展開しています。またテニュアトラック普及・定着事業推進室では若手教員の育成を推進しています。大学院教育で身につけた専門分野の高度な知識と、研究分野を越えた広い視野と国際性を備えた若手研究者は、学界のみならず産業界でも活躍が期待される有為の人材です。本ステーションでは、そのような人材の育成と、彼らが大いに活躍できる場の発見と創出のために、学内外から集まった経験豊かなスタッフがキャリア形成支援活動を展開しています。

 女性研究者のための研究環境の整備や、意識改革のための様々な施策を行う女性研究者支援室の活動も、本学では広く人材育成の一環としてとらえています。どのようなライフステージにあってもキャリアを断念することなく、将来への展望を持って研究を継続できるシステムの構築や、適切なワークライフバランスを保つといった考え方は、決して女性研究者だけに必要なことではありません。適切なワークライフバランスが保たれた男女共同参画社会の実現は、大学の教育・研究全体がより生き生きと活性化することにつながるはずです。

 平成26年度に発足した連携型博士研究人材育成推進室では、若手博士人材育成において理念を共有する東北大学、名古屋大学とコンソーシアムを形成して協働育成環境の構築を行っています。各大学が持つ洗練されたプログラムの共有、共催、参加枠提供などを推進しており、事業のさらなる充実と発展を目指しています。

 人材育成は中長期的観点に立って持続的に進めるべきものであり、確たる成果につなげるためには、産業界をはじめ社会のさまざまな分野の方々からご意見を頂戴することが、何よりも重要です。今後とも、本学の人材育成事業推進のために忌憚のないご意見をお寄せいただければ幸いです。人材育成事業への更なるご理解とご協力をよろしくお願い致します。